FX取引に必要な基本用語
FXを始めると、多くの専門用語に出会います。これらの用語を正しく理解することで、スムーズな取引が可能になります。
ここでは、初心者が必ず知っておくべき基本用語をわかりやすく解説します。
為替レート(Exchange Rate)
異なる2つの通貨の交換比率を指します。例えば、「1ドル=150円」というのは、1ドルを買うのに150円必要という意味です。
✅ 例:
- USD/JPY = 150.00(1ドル=150円)
- EUR/USD = 1.10(1ユーロ=1.10ドル)
通貨ペア(Currency Pair)
FXでは、常に2つの通貨をセットで売買します。この組み合わせを「通貨ペア」と呼びます。
📌 代表的な通貨ペア
- 主要通貨ペア(メジャーペア)
- USD/JPY(米ドル/日本円)
- EUR/USD(ユーロ/米ドル)
- GBP/USD(英ポンド/米ドル)
- クロス円(円絡みの通貨ペア)
- EUR/JPY(ユーロ/日本円)
- GBP/JPY(英ポンド/日本円)
- AUD/JPY(豪ドル/日本円)
- マイナー通貨ペア(エキゾチックペア)
- USD/ZAR(米ドル/南アフリカランド)
- USD/MXN(米ドル/メキシコペソ)
ロット(Lot)と取引単位
FXでは「ロット」という単位で取引を行います。
✅ 一般的な取引単位
- 1ロット = 10万通貨(海外FXの標準)
- 国内FXでは1ロット = 1万通貨
- 少額取引なら1,000通貨や100通貨も可能
📌 日本円での取引額の例:
- 1ロット(10万通貨)でUSD/JPYを取引 → 150円のレートなら1,500万円相当の取引
- 0.1ロット(1万通貨)で取引 → 150円のレートなら150万円相当の取引
- 0.01ロット(1,000通貨)で取引 → 150円のレートなら15万円相当の取引
👉 初心者は小さいロットで取引を始めるのが安全!
Pips(ピップス)
FXでは、価格の変動を「pips(ピップス)」という単位で表します。
✅ 1 pips の例
- USD/JPY: 1pips = 0.01円(1銭)
- EUR/USD: 1pips = 0.0001ドル
📌 1 pips の判断方法
FX業者のチャートで表示される価格が 154.123 のような小数点第3位まである場合、
- 一つ上の位である小数点第2位(0.01)が 1pips
- 一番下の位である小数点第3位(0.001)は 0.1pips
📌 例:
- USD/JPYが150.00 → 150.50(+50pipsの上昇)
- EUR/USDが1.1000 → 1.1050(+50pipsの上昇)
スプレッド(Spread)
買値(BID)と売値(ASK)の価格差を「スプレッド」と呼びます。これは、FX業者の実質的な手数料のようなものです。
✅ スプレッドの例(USD/JPY)
- 買値(ASK):150.02円
- 売値(BID):150.00円
- スプレッド = 2pips(0.02円)
📌 スプレッドのポイント
- スプレッドは取引ごとに発生する手数料のようなもの
- 流動性が高い(取引が多い)通貨ペアほどスプレッドが狭い(例:USD/JPY)
- 市場が荒れる(重大ニュースなどで為替レートが大きく動く)とスプレッドが広がることがある
レバレッジ(Leverage)
レバレッジとは、証拠金の数倍の金額で取引できる仕組みです。
✅ 国内FXのレバレッジ: 最大25倍 ✅ 海外FXのレバレッジ: 100倍~1000倍も可能
📌 レバレッジの例(25倍の場合)
- 証拠金10万円で25倍の取引 → 250万円分の通貨を売買できる
⚠️ 注意点:
- レバレッジを高くするとリスクも増加
- 初心者は20000円くらいの低資金もしくは3~5倍の低レバレッジでスタート推奨!
証拠金と必要証拠金
FXでは、取引をするために「証拠金(担保)」が必要です。少し難しい部分もあるので、ここで完全に理解できなくても取引も通して少しずつ理解していければ大丈夫です。
✅ 証拠金の種類
- 必要証拠金: 取引するために最低限必要な資金
- 有効証拠金: 現在の口座残高+含み損益(取引中でまだ確定ではないが利益や損がある状態)
- 証拠金維持率: 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100(%)
📌 証拠金の例(レバレッジ25倍の場合)
- 1万通貨のUSD/JPYを取引(1ドル=150円)
- 必要証拠金 = 150万円 ÷ 25 = 6万円
👉 証拠金維持率が低くなると「ロスカット」されるので注意!
利確・損切り・ロスカット
✅ 利確(利益確定): 目標の価格に達したときに決済して利益を確定させること
✅ 損切り: 損失が一定額に達したら、損失を最小限に抑えるために自分で決済すること
✅ ロスカット(強制決済): 証拠金維持率が一定の%を下回ると、自動で決済されること
📌 ロスカットの回避方法
- 損切りを適切に設定する
- レバレッジをかけすぎない
FXのその他の重要な基本用語
ここまでに紹介した用語以外にも、FX取引では知っておくと役立つ基本的な用語があります。ここでは、特に初心者が知っておくべきものを簡単に紹介します。(詳細は後の記事で解説)
✅ ポジション
FXでは、通貨を買うことを「買いポジション(ロング)」、売ることを「売りポジション(ショート)」と呼びます。ポジションを持つことで、為替変動による利益や損失が発生します。
✅ ローソク足(始値・高値・安値・終値)
チャート上ではFXの価格推移を「ローソク足」というローソクのような形の連なりで表します。ローソク足は始値・高値・安値・終値の4つの価格で構成されています。

✅ 指値注文・逆指値注文
- 指値注文: 今より有利な価格でポジションを持つ、ポジションを決済する注文。例えば買いならば、今より安くなった時に買う価格を指定、または買った時より高い価格で利確する価格を指定
- 逆指値注文: 今より不利な価格でポジションを持つ、ポジションを決済する注文。例えば買いならば、今より高くなった時に買う価格を指定、または買った時より低い価格で損切りする価格を指定
✅ インジケーター・ライン
FXでは「移動平均線」や「ボリンジャーバンド」など、さまざまなテクニカル指標(インジケーター)や「水平線」などのライン(チャートに引くまっすぐな線)を使って相場を分析します。これらを活用すると、トレードの精度を上げることができます。(詳細は後)

✅ 環境認識
FXでは、大局的な相場の流れ(トレンド:現在は上がっているか下がっている、レンジ:現在は上がりも下がりもしていない、いろんな情報をもとに上がりと下がりどっちが優勢か)を把握することを「環境認識」と呼びます。環境認識を行うことで、優位性のあるトレードがしやすくなります。
✅ FX業者(海外と国内)
FX取引を行うには、FX業者を通じて注文を出す必要があります。FX業者には国内業者と海外業者があり、それぞれ特徴が異なります。
まとめ
FXで最低限知っておくべき基本用語を解説しました。
✅ 重要なFX用語まとめ
- 為替レート(通貨の交換比率)
- 通貨ペア(売買する通貨の組み合わせ)
- ロット(取引単位)
- Pips(価格の変動単位)
- スプレッド(買値と売値の差)
- レバレッジ(少額資金で大きな取引が可能)
- 証拠金(取引に必要な担保)
- 利確・損切り・ロスカット(決済の仕組み)
- FXのその他の重要な基本用語 (取引に欠かせないFX用語)
次の記事は「FXチャートの基本!ローソク足の見方と活用法」になります!
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