FXチャートの基本!ローソク足の見方と活用法
FXを始めたばかりの方にとって、チャートは「よくわからないもの」に見えるかもしれません。その中でも、最も基本的で重要なものが「ローソク足」です。
この記事では、ローソク足の基本構造から、どのようにFXトレードに活かせるのかを丁寧に解説します。
ローソク足とは?
ローソク足は、一定時間内の値動きを視覚的にわかりやすく表示する図形です。
1本のローソク足には以下の4つの情報が含まれています:
- 始値(Open):その時間帯の最初の価格
- 終値(Close):その時間帯の最後の価格
- 高値(High):その時間帯の最も高い価格
- 安値(Low):その時間帯の最も低い価格
📌 ローソク足の図
陽線(始値<終値)

陰線(始値>終値)

これらの情報を一目で判断できるのが、ローソク足チャートの大きなメリットです。
陽線と陰線の違いなどもっと詳しく
ローソク足には大きく分けて「陽線」と「陰線」の2種類があります。
- 陽線(上昇):終値が始値よりも高い場合。価格が上昇したことを示す。
- 陰線(下落):終値が始値よりも低い場合。価格が下落したことを示す。
ローソク足の色はチャート上で自由に変えられる。
また、ローソク足の本体(実体)が長い場合は、その時間帯で大きく動いたことを意味します。逆に本体が短く、ヒゲ(上下の線)が長いときは、迷いのある相場や一時的な反発・押し目があったことを表します。
実体が長いローソク足

ヒゲが長いローソク足

時間軸ごとのローソク足を深掘り
FXチャートでは、1本のローソク足が表す時間を自由に変更できます。
たとえば:
- 1分足:1本のローソク足が1分間の値動き
- 5分足、15分足、1時間足、4時間足
- 日足(1日)、週足(1週間)
短い時間軸(スキャルピング・デイトレード向き)では細かい動きが見える一方、長い時間軸(日足や週足)では大局的な流れがつかみやすくなります。
複数の時間軸を使い分けることで、より的確なトレード判断ができるようになります。
✅ ヒント:長期足で大きな流れを把握し、短期足でエントリータイミングを測るのが基本戦略です。
📌 図:同じ相場を1時間足と日足で比較した図 (※ トレンドの違いが見えるような比較チャート図を作成)
1時間足(ローソク足1本が1時間)

1時間足では下降トレンドが続いているように見える
日足(ローソク足1本が1日)

日足で大きく見ると上昇に下降というように全然違う
ローソク足の基本パターン(プライスアクション)
トレーダーの中には、ローソク足の形状や並びから次の動きを予測する「プライスアクション」と呼ばれる手法を使う人が多くいます。これは、インジケーターに頼らず、ローソク足のパターンから相場心理を読み取る方法です。
📌 プライスアクションの基本
- ピンバー(Pin Bar):長いヒゲと小さな実体を持つローソク足。反転のサイン。

- 包み足(Engulfing Bar):2本目の足が1本目を完全に包む。トレンド転換の兆候。

- はらみ足(Inside Bar):2本目が1本目の高安値に収まる。迷いとブレイク(ライン超え)の兆し。

実践的なローソク足の活用法
ここからは、実際のトレードでローソク足をどう活かすのかを解説します。
✅ トレンドフォロー
- 上昇トレンド:高値と安値が切り上がる(例:陽線の連続)。
- 下降トレンド:高値と安値が切り下がる(例:陰線の連続)。
トレンドの押し目(上昇トレンドの最中に一旦少し下降した部分)で買う、戻り(下降トレンドの最中に一旦少し上昇した部分)で売る手法がよくあるが、その買い時や売り時の判断にローソク足を使用できる。
- 長いヒゲを持つピンバー(買い圧力・売り圧力のサイン)
- 包み足(反転の兆し) などのローソク足パターン

✅ 水平線(サポートライン・レジスタンスライン)での反応
- 水平線などのラインとローソク足を組み合わせる
- 例:サポートライン上でピンバーが出現 → 反発の可能性

✅ プライスアクションによる判断
- インジケーターなしで値動きの心理を読む
- ローソク足単体でのエントリーやフィルターとして活用可能
✅ 他の手法との併用
- 移動平均線などのインジケーター、水平線などのラインと併用し、根拠を増やす
- パターンだけに頼らず環境認識(ローソク足より大きく全体で見る)とセットで使うのが重要

ちなみにチャートの色などはチャートを見るツールから自由に変えられます。→後の記事で説明
まとめ
ローソク足は、チャートを読むうえで最も基本的でありながら、非常に奥が深いツールです。
ローソク足の構造や時間軸の使い分け、基本パターン(プライスアクション)を学ぶことで、値動きの背後にある市場参加者の心理を読み取る力が養われます。
今後のFXトレードでは、「なんとなくチャートを見る」段階から、「明確な根拠に基づいて判断する」トレードスタイルへと進化していくきっかけになるでしょう。
次回は、FXの注文方法について詳しく解説していきます。
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